顎下脂肪吸引
(アゴシタシボウキュウイン)
Jaw Fat Suction
あごの下にたまった脂肪をカニューレで吸引除去し、フェイスライン・首の境界をシャープにする手術。二重あご改善の定番術式で、ハイフや脂肪溶解注射では効果が不十分なケースに選ばれる。
顎下脂肪吸引とは
顎下脂肪吸引(あご下脂肪吸引/Jaw Fat Suction)は、あごの下にたまった皮下脂肪をカニューレ(細い管)で吸引除去する手術です。二重あご・あご下のもたつきを根本的に改善し、フェイスラインと首の境界をシャープにすることを目的とします。
ハイフや脂肪溶解注射では効果が不十分な、皮下脂肪が比較的厚い症例に対する有力な選択肢で、1回の施術で永続的な変化が得られる点が大きな魅力です。
適応となるケース
作用機序
顎下の皮膚に2〜3mm程度の小さな穴を1〜2箇所開け、そこから細いカニューレを挿入して、皮下脂肪を機械的に吸引します。皮下脂肪細胞の数自体が減少するため、体重リバウンド時にも比較的太りにくくなります。
機種によっては振動カニューレ(PAL)や超音波(VASER)と組み合わせて、より均一な仕上がりと皮膚の引き締め効果を狙うこともあります。
期待される効果
- 二重あご・あご下のもたつき改善
- フェイスラインのシャープ化
- 首〜あごの境界の明確化
- 横顔(プロフィール)の改善
- 顔全体の引き締まった印象
他治療との比較
- 顎下脂肪吸引:手術/永続/効果大/ダウンタイム1〜2週間
- 脂肪溶解注射:注射/徐々に減少/4〜6回必要/ダウンタイム少
- ハイフ:超音波/引き締め重視/継続必要
- クールスカルプティング等の脂肪冷却:あご下用アプリケータあり/徐々に減少
- 糸リフト+脂肪溶解:たるみ+脂肪両方/侵襲中
脂肪吸引が最も劇的で永続的な効果が得られますが、ダウンタイムや皮膚たるみリスクと天秤にかけて選ぶことが重要です。
施術の流れ
- カウンセリング・脂肪量と皮膚の状態評価
- 当日:局所麻酔(必要に応じて静脈麻酔)
- あご下に小さな穴を開け、カニューレで吸引(30〜60分)
- 圧迫固定・フェイスバンド着用
- 抜糸:5〜7日後(吸収糸の場合は不要)
- フェイスバンド:1〜3日(夜間のみ1週間継続が推奨されることも)
- 腫れの落ち着き:1〜2週間/完成は3〜6ヶ月
リスク・副作用・ダウンタイム
- 腫れ・内出血:1〜2週間/首〜胸部にも内出血が広がることあり
- 左右差:吸引量の差で発生/微調整は困難
- 皮膚たるみ:脂肪量が多かった場合や皮膚の弾力が低下している場合に発生/糸リフト等の併用が必要なケースも
- しこり・凹凸:吸引が均一でないと皮膚表面に凹凸が残る
- 感覚麻痺・しびれ:一時的なことが多いが長引く例も
- 神経損傷:稀/顔面神経下顎縁枝の損傷で口角の動きの異常
- 皮下血腫:稀/血液が貯留する
- 感染:稀だが手術リスクとして存在
- 稀に皮膚壊死:浅い吸引で皮膚血流障害が発生
顎下脂肪吸引で最も注意すべきは「皮膚たるみ」のリスクです。脂肪を取り除くと皮膚が余り、年齢・皮膚の弾力次第ではたるみが顕著になることがあります。
費用相場
- 顎下脂肪吸引:20万〜40万円
- 頬の脂肪吸引と同時:50万〜80万円
- 糸リフト併用:プラス15〜30万円
- 修正手術(皮膚たるみ取り):30万〜80万円
顎下脂肪吸引が向いている人・向いていない人
向いている人:あご下の脂肪が顕著/皮下脂肪型でハイフ・注射では効果が不十分/皮膚弾力がある若年〜中年層/1〜2週間のダウンタイムを取れる/永続的な変化を望む
向いていない人:皮膚弾力が低下した高齢者(たるみリスク大)/妊娠中・授乳中/重度の喫煙者(治癒不良)/血液凝固障害/感染症の活動期/皮下脂肪が薄く効果が出にくい体質
顎下脂肪吸引は永続的な変化が得られる強力な手術ですが、皮膚たるみリスクと医師の技術が結果を大きく左右します。顎下脂肪吸引の症例数が豊富で、皮膚状態の評価と必要な併用治療を提案できる形成外科専門医・美容外科医のもとで、自分の脂肪量・皮膚の弾力・年齢に応じた最適なプランについて十分にカウンセリングを受け、納得した上で施術を受けることが、満足のいく結果につながります。