オトガイ形成術
(オトガイケイセイジュツ)
Genioplasty
あご(オトガイ)の形・長さ・突出度を整える手術の総称。あごプロテーゼ挿入、骨切り術、ヒアルロン酸注入などの選択肢があり、後退したあごの前進、長すぎるあごの短縮、左右非対称の修正などに対応する。
オトガイ形成術とは
オトガイ形成術(Genioplasty)は、あごの先端部分「オトガイ」の形・長さ・突出度を整える手術の総称です。後退して短いあご、突出して長いあご、左右非対称のあごなど、骨格レベルの悩みに対して、術式を使い分けて対応します。
美容医療では、横顔のEライン(鼻先〜あご先を結ぶ線)を整える目的で行われることが多く、フェイスラインの印象を骨格レベルから変えられる手術として、特に韓国・日本で需要が高まっています。
主な術式
- ヒアルロン酸注入:最も手軽/前進・延長効果/戻せる/持続6〜12ヶ月
- あごプロテーゼ挿入:医療用シリコン/前進・延長効果/半永久・除去可
- SSRO・骨切り術(オトガイ水平骨切り):あご骨そのものを切って移動/恒久的/侵襲大
- 脂肪溶解注射・あご下脂肪吸引:あご下のもたつきの改善(顎下脂肪吸引と組み合わせ)
軽度の前進・延長ならヒアルロン酸、しっかり前進させたい・横顔のEラインを作りたいならプロテーゼ、長すぎるあご・歯列との関係まで含めた根本的な調整なら骨切り、というのが基本的な使い分けです。
適応となるケース
- あごが後退していて横顔が崩れる(後退症)
- あごが長すぎる・しゃくれて見える(長顔・突出症)
- 左右非対称のあご
- Eラインを整えたい
- 面長な顔の縦横バランスを調整したい
- あごが短く小顔感が出ない
期待される効果
- Eラインの形成・整った横顔
- フェイスラインのシャープ化
- 顔の縦横バランスの最適化
- 左右対称性の改善
- 口元〜あごのもたつき解消
術式別の特徴
- ヒアルロン酸:費用低/可逆/持続短/血管閉塞リスク(あご動脈)
- プロテーゼ:費用中/半永久/除去可/位置ずれ・露出リスク
- 骨切り:費用高/永続/侵襲大/神経損傷リスク
骨切り術は最も劇的で恒久的な変化が得られますが、神経・出血・骨癒合不全などのリスクが高く、医師の経験が結果を大きく左右します。
施術の流れ(プロテーゼ挿入の場合)
- カウンセリング・3Dシミュレーション・プロテーゼ選定
- 当日:局所麻酔(必要に応じて静脈麻酔)
- 口腔内(下口唇内側)から切開・骨膜下にポケット作成・プロテーゼ挿入・縫合(30〜60分)
- 術後の固定・冷却
- 抜糸:1週間後(吸収糸の場合は不要)
- 腫れの落ち着き:1〜2週間/完成は1〜3ヶ月
リスク・副作用・ダウンタイム
- 腫れ・内出血:1〜2週間/骨切りは2〜4週間
- 感覚麻痺・しびれ:オトガイ神経への刺激/一時的なことが多いが長引く例も
- 左右差:プロテーゼの位置や腫れの引き方で発生
- プロテーゼ位置ずれ・露出:稀/皮膚菲薄化や外傷で発生
- 感染・血腫:稀だが手術リスクとして存在
- 骨切り術特有のリスク:出血、骨癒合不全、噛み合わせの変化、外科的侵襲大
- 修正困難性:骨切り後の戻しは極めて困難
- 笑顔の変化:あご周辺の筋肉バランスが変わり、笑顔が変化する場合
費用相場
- ヒアルロン酸注入:5万〜15万円
- あごプロテーゼ挿入:30万〜60万円
- 骨切り術(オトガイ水平骨切り):80万〜150万円
- 修正手術:プロテーゼ除去20〜40万円/骨切り修正100万〜200万円
オトガイ形成術が向いている人・向いていない人
向いている人:あごの後退・突出・非対称が悩み/Eラインを整えたい/横顔の印象を変えたい/長期的な変化を望む(プロテーゼ・骨切り)/まずは試したい(ヒアルロン酸)
向いていない人:骨切りの場合:成長期・妊娠中・重度の喫煙者・全身麻酔のリスクがある方/プロテーゼの場合:シリコンアレルギー・感染症の既往/全術式共通:心理的に手術を受け入れる準備ができていない方
オトガイ形成術は術式によってリスクと効果が大きく異なる手術群です。オトガイ形成・骨切り術の経験が豊富な形成外科専門医・美容外科医のもとで、自分のあごの形態・希望デザイン・予算・許容できるダウンタイムについて十分にカウンセリングを受け、3Dシミュレーションで仕上がりを確認した上で術式を選ぶことが、満足のいく結果につながります。