糸リフト
(イトリフト)
Thread Lift
皮下に特殊な糸を挿入してたるみを物理的に持ち上げる施術。即時的なリフトアップ効果と、コラーゲン生成促進による肌質改善のW効果が特徴。
糸リフトとは
糸リフトは、皮下に吸収性または非吸収性の特殊な糸を挿入して、たるみを物理的に持ち上げる施術です。「スレッドリフト」「リフトアップ」とも呼ばれ、メスを使わずに即時的なリフトアップ効果が得られる施術として人気です。
糸の表面にはコグ(とげ)が付いており、組織に引っかかることで皮膚を引き上げる仕組みです。同時に、糸自体や挿入時の刺激が、コラーゲン生成を促進し、皮膚のハリも向上します。
作用機序
糸リフトの効果は、大きく2つに分けられます。
吸収性の糸は数ヶ月〜2年で体内に吸収されますが、その間に新生されたコラーゲン組織が引き上げ構造を維持してくれるため、糸が消えても効果が一定期間持続します。
糸の種類
吸収性の糸
- PDO(ポリジオキサノン):6〜8ヶ月で吸収。最も一般的
- PLLA(ポリ-L-乳酸):1〜2年かけて吸収。コラーゲン生成効果が高い
- PCL(ポリカプロラクトン):2〜3年かけて吸収。最も持続性が高い
非吸収性の糸
かつてはAPTOSなどの非吸収性の糸も使われていましたが、長期的な異物反応リスクがあるため、現在の主流は吸収性の糸です。
代表的な糸リフト製品
- ミントリフト(Mint Lift):韓国製、PDO素材、コグの形状が特徴的
- シルエットソフト(Silhouette Soft):PLLA素材、フランス製、コーンが付いた特殊形状
- テスリフト(Tess Lift):韓国製、メッシュ状のシートで広範囲リフト
- ハッピーリフト:イタリア製、PLLA素材
- ウルトラVリフト:韓国製の細い糸を多数挿入する手法
施術部位と本数
- 頬・フェイスライン:片側2〜4本(合計4〜8本)
- マリオネットライン:片側1〜2本
- 首・デコルテ:4〜10本
- 眉:片側1本程度
本数は多いほど効果が高いとは限らず、適切な配置と引き上げベクトルが重要です。経験豊富な医師の判断が必要です。
期待される効果
- 頬・フェイスラインの即時的なリフトアップ
- マリオネットライン・ほうれい線の改善
- 二重あごの軽減
- 首のたるみ改善(ネックリフト)
- 肌のハリ・ツヤの向上(コラーゲン生成効果)
施術直後から効果が実感できるのが、ハイフ(HIFU)との大きな違いです。
リスク・副作用・ダウンタイム
- 腫れ・内出血:1〜2週間続くことが多い
- 痛み・違和感:施術後数日〜数週間、引きつる感じや違和感
- 皮膚の凹凸・引きつれ:糸の引っかかり方が不均一だと表面が波打つことがある
- えくぼ・ひきつり:表情を作った時に、糸の挿入部位が陥凹することがある
- 糸の露出・感染:稀に糸が皮膚から飛び出したり、感染を起こす可能性
- 左右差:仕上がりに左右差が出る場合があります
- 神経損傷:稀に顔面神経への影響が報告されています
ダウンタイムは1〜2週間が目安。腫れや内出血が大きく出る場合があるため、重要な予定の前は避けるのが望ましいです。
持続期間
- PDO糸:6ヶ月〜1年
- PLLA糸:1年〜1.5年
- PCL糸:2年〜3年
糸自体が吸収されても、コラーゲン生成効果による引き締まり感は糸の素材と本数によるところが大きいです。
費用相場
- 細い糸(10本程度):5万〜15万円
- 中等度の糸リフト(4〜6本):15万〜30万円
- シルエットソフト・PCL糸など高品質:30万〜60万円
糸リフトとハイフの使い分け
同じ「たるみ治療」でも、糸リフトとハイフ(HIFU)は使い分けが推奨されます。
- 軽度のたるみ/予防:ハイフが向く(ダウンタイムなし、コスパ良)
- 中等度のたるみ/即効性が欲しい:糸リフトが向く(即時効果あり)
- 重度のたるみ:糸リフト+外科手術の併用検討
2つを併用することで、より高い効果が期待できる場合もあります。カウンセリングで医師と相談のうえ、自分に最適な治療プランを選びましょう。