口角挙上術
(コウカクキョジョウジュツ)
Mouth Corner Lift
下がった口角を物理的に引き上げて、優しく明るい印象を作る手術。皮膚切除によるリップリフトと、ボトックスによる注射の2系統があり、加齢による口角下がりやマリオネットラインの改善に用いられる。
口角挙上術とは
口角挙上術(Mouth Corner Lift)は、加齢や元々の骨格・筋肉バランスにより下がった口角を引き上げる施術の総称です。下がった口角は「不機嫌そう」「老けて見える」「疲れて見える」といった印象を与えるため、これを改善することで顔全体の表情を明るく若々しく見せることを目的とします。
大きく分けて「皮膚切除式(外科手術)」と「ボトックス注射式」の2系統があり、求める効果の強さや持続期間で使い分けられます。
2つの主な術式
- 皮膚切除式(手術):口角の上方の皮膚を切除して縫合/半永久的/効果が確実だが傷跡が残る
- ボトックス注射式:口角を下に引く筋肉(DAO・口角下制筋)にボトックスを注入/3〜6ヶ月の効果/戻せる
「まず試したい・戻せる選択肢」ならボトックス、「確実に・恒久的に変化させたい」なら皮膚切除式、というのが基本的な使い分けです。
適応となるケース
- 口角が下がっていて不機嫌そうに見える
- 年齢とともに口角が下がってきた
- マリオネットラインと共に口元が老けて見える
- 無表情でも笑顔気味に見せたい
- 口元の優しい印象を取り戻したい
皮膚切除式の作用機序
皮膚切除式では、口角の少し上の皮膚を三角形〜紡錘形に切除し、切除部分を縫合することで口角を物理的に引き上げます。傷跡は口角の上の自然なラインに沿うようにデザインされ、目立ちにくくなるよう工夫されますが、完全に消えることはありません。
ボトックス式の作用機序
口角を下に引く筋肉「DAO(口角下制筋)」に少量のボトックスを注入することで、その筋肉の働きを弱めます。すると、口角を上に引く筋肉(大頬骨筋など)の力が相対的に強くなり、口角が自然に上がる仕組みです。
注射のみで5〜10分で完了し、ダウンタイムもほぼないのが大きな魅力ですが、効果は3〜6ヶ月で消えるため、半年ごとの再施術が必要です。
期待される効果
- 下がった口角の引き上げ
- 優しい・明るい・若々しい印象への変化
- 不機嫌・疲れた・老けた印象の改善
- 笑顔の自然さ・魅力の向上
- マリオネットラインの軽減(補助効果)
関連治療との組み合わせ
施術の流れ(皮膚切除式の場合)
リスク・副作用・ダウンタイム
- 皮膚切除式の傷跡:口角の上に残る/体質次第で目立つことも
- 左右差:両者で発生する可能性
- 引きつれ・表情の不自然さ:切除しすぎ・縫合方向の問題で発生
- 感染・血腫:稀だが手術リスクとして存在
- ボトックス:効きすぎ:口角が上がりすぎて違和感/3〜4週で軽減
- ボトックス:笑顔の不自然さ:筋肉のバランスが変化し、笑顔が変わる場合
- ボトックス:稀に口角下がり:意図と逆の結果になる場合(注射部位ミス)
- 修正困難性(皮膚切除式):切除した皮膚は戻せない
費用相場
- ボトックス(DAOへの注射):1万〜3万円/3〜6ヶ月ごと
- 皮膚切除式(口角リフト):15万〜30万円
- 修正手術:20万〜40万円
口角挙上術が向いている人・向いていない人
向いている人:下がった口角が長年のコンプレックス/笑っていないと不機嫌に見えると言われる/加齢で口角が下がってきた/まずは戻せる選択肢から試したい(ボトックス)/恒久的な変化を望む(皮膚切除式)
向いていない人:皮膚切除式:傷跡が残ることに抵抗がある/ケロイド体質/表情の自然さを最優先/ボトックス式:神経筋疾患・妊娠中/いずれも:心理的に施術を受け入れる準備ができていない
口角挙上術は表情に直接影響する繊細な施術で、デザインと注入量の判断が結果を左右します。口角挙上術の症例数が豊富で、表情の自然さに配慮できる形成外科専門医・美容外科医のもとで、自分の口角の状態・希望する印象・許容できる傷跡やダウンタイムについて十分にカウンセリングを受け、納得した上で術式を選ぶことが、満足のいく結果につながります。