眼瞼下垂(挙筋前転法)
(ガンケンカスイキョキンゼンテンホウ)

Levator Advancement

まぶたを上げる筋肉(眼瞼挙筋)の力を伝える腱膜を短縮・前転して、下がったまぶたを引き上げる代表的な眼瞼下垂手術。

眼瞼下垂(挙筋前転法)とは

眼瞼下垂(挙筋前転法)は、まぶたを上げる筋肉(眼瞼挙筋)の力を瞼板に伝える「挙筋腱膜」がゆるんで下がったまぶたを、腱膜を短縮・前転して引き上げる手術です。眼瞼下垂手術の中で最も代表的な術式です。

加齢やコンタクトの長期使用などで腱膜がゆるむ「腱膜性眼瞼下垂」に適応となり、視野や見た目、おでこで無理にまぶたを上げる負担の軽減が期待できます。

作用機序

まぶたを上げる力は眼瞼挙筋から腱膜を通じて瞼板に伝わります。この腱膜がゆるんだり外れたりすると、筋肉は動いてもまぶたが十分に上がりません。

挙筋前転法では、ゆるんだ腱膜を瞼板に縫い縮めて前方へ移動(前転)させ、力が再びまぶたに伝わるようにします。挙上の高さや左右のバランスを調整しながら固定します。

期待される効果

  • 下がったまぶたの挙上
  • 視野(特に上方)の改善
  • 眠そう・疲れて見える印象の改善
  • おでこのしわ・眉の上げ癖の軽減
  • 目の開きの左右バランス改善
  • 二重ラインの同時形成

術式・施術の選択肢

  • 挙筋前転法:腱膜を前転/腱膜性下垂の標準
  • ミュラー筋タッキング:軽度向け
  • 前頭筋吊り上げ:挙筋の力が弱い重度向け
  • 切らない切らない眼瞼下垂:軽度・ダウンタイム重視

施術の流れ

  • カウンセリング・下垂の程度と原因の評価
  • 局所麻酔(座位での開き具合も確認)
  • 切開・腱膜前転・高さ調整(60〜120分)
  • 二重ライン形成・縫合
  • 抜糸は5〜7日後

リスク・副作用・ダウンタイム

  • 左右差
  • 過矯正(開きすぎ)・低矯正(戻り)
  • 二重ラインの乱れ
  • ドライアイ・閉じにくさ
  • 内出血・腫れ
  • 再手術の可能性

切らない眼瞼下垂との違い

眼瞼下垂の治療は、切開の有無と適応の重症度で分かれます。

  • 挙筋前転法(切開):しっかり挙上・調整可能/ダウンタイムやや長い
  • 切らない眼瞼下垂:軽度向け・ダウンタイム短い/戻りやすい

しっかりした矯正や中等度以上の下垂には切開法(挙筋前転)、軽度でダウンタイムを抑えたい場合は切らない方法が選ばれる傾向があります。

こんな方に向いている施術

  • まぶたが下がって視野が狭く感じる方
  • 眠そう・疲れた印象を改善したい方
  • おでこの力でまぶたを上げる癖がある方
  • 腱膜性眼瞼下垂と診断された方
  • しっかりした矯正効果を望む方

ただし、これらに当てはまる場合でも、最終的な適応判断は医師の診察を経て行われます。自己判断ではなく、専門医のカウンセリングで自身に適しているかを確認することが重要です。

経験豊富な医師に相談を

眼瞼下垂(挙筋前転法)は、挙上量と左右差の調整に高い技術を要し、過矯正・低矯正の見極めが重要です。眼瞼下垂手術の症例数が豊富な医師のもとで相談することが大切です。施術の適応・術式・リスクは一人ひとりの状態で異なります。カウンセリングで自分の状態・希望・ダウンタイムの許容度まで含めて十分に相談したうえで判断することが、納得のいく結果につながります。

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