耳介軟骨移植
(ジカイナンコツイショク)

Auricular Cartilage Graft

耳の軟骨を採取して鼻先などに移植し、自家組織で高さや形を整える手術。鼻尖形成や鼻中隔延長で多用される。

耳介軟骨移植とは

耳介軟骨移植は、耳の軟骨(主に耳の裏側の凹んだ部分=耳甲介軟骨)を採取し、鼻先などに移植して高さや形を整える手術です。鼻尖形成術鼻中隔延長(耳介軟骨)で頻用されます。

シリコンなどの人工物ではなく自分の組織を使うため、感染や露出のリスクが比較的低く、鼻先のような皮膚が薄い部位にも用いやすいのが特徴です。

作用機序

耳の後ろを数センチ切開し、耳の形を保てる範囲で軟骨を採取します。耳の外観はほとんど変わりません。採取した軟骨は形を整えて鼻先に移植し、縫合で固定します。

耳介軟骨はやわらかく弾力があり、薄い皮膚の下でも自然な丸みを作りやすい一方、強い支柱としての強度は肋軟骨移植に劣るため、用途に応じて使い分けます。

期待される効果

  • 鼻先の高さアップ
  • 鼻先のシャープな形成
  • 鼻先の皮膚への負担が少ない自然な丸み
  • 自家組織による感染・露出リスクの低さ
  • 鼻尖形成・鼻中隔延長の補強材として
  • プロテーゼと鼻先の皮膚の間のクッション

術式・施術の選択肢

  • 耳甲介軟骨:採取量が多く汎用的
  • 耳輪脚軟骨:小さな補強に
  • オンレイグラフト:鼻先に重ねて高さを出す
  • 支柱(ストラット)として:鼻先の土台補強

施術の流れ

リスク・副作用・ダウンタイム

  • 移植軟骨の吸収・変形
  • 鼻先の左右差
  • 耳の血腫・変形(まれ)
  • 感染
  • 移植部のごつごつ感・輪郭の透け
  • 長期的な位置のずれ

肋軟骨移植との違い

移植に使う軟骨は採取部位によって強度と侵襲が異なります。

  • 耳介軟骨:侵襲小・やわらかい/小〜中程度の補強向け
  • 肋軟骨:強度が高い/大きな延長や再手術向け・胸に傷

小〜中程度の鼻先補強なら耳介軟骨、強い支柱や大幅な延長が必要なら肋軟骨が選ばれる傾向があります。

こんな方に向いている施術

  • 鼻先の高さ・形を自家組織で整えたい方
  • プロテーゼの先端と皮膚の間に保護を入れたい方
  • 鼻尖形成や鼻中隔延長を予定している方
  • 人工物に抵抗がある方
  • 胸に傷を残したくない方
  • 中程度までの鼻先補強を希望する方

ただし、これらに当てはまる場合でも、最終的な適応判断は医師の診察を経て行われます。自己判断ではなく、専門医のカウンセリングで自身に適しているかを確認することが重要です。

経験豊富な医師に相談を

耳介軟骨移植は、採取量や移植デザインの判断に経験が影響する術式です。鼻整形の症例数が豊富な形成外科専門医のもとで相談することが大切です。施術の適応・術式・リスクは一人ひとりの状態で異なります。カウンセリングで自分の状態・希望・ダウンタイムの許容度まで含めて十分に相談したうえで判断することが、納得のいく結果につながります。

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