QスイッチYAGレーザー
(キュースイッチヤグレーザー)
Q-Switched Nd:YAG Laser
1064nm/532nmの2波長を持つナノ秒パルスレーザー。1064nmは深部のメラニン・タトゥー(黒)に到達、532nmは表在シミに有効。レーザートーニングやタトゥー除去の主力機器。
QスイッチYAGレーザーとは
QスイッチNd:YAGレーザーは、1064nm/532nm(KTP)の2波長を持つナノ秒パルスレーザーです。1064nmは深部のメラニン・黒色タトゥーに到達し、532nmは表在のシミ・赤系タトゥーに有効。レーザートーニングやタトゥー除去の主力機器として広く使われています。
Qスイッチルビーレーザーと並ぶ歴史ある機器で、レーザートーニングとして肝斑への低出力モードでの照射が可能なのも特徴です。
仕組み・特徴
- 1064nm:深部到達、ヘモグロビンにも吸収
- 532nm(KTP):表在シミ・赤系タトゥーに選択性
- Qスイッチ:ナノ秒パルスでメラニン粉砕
- 低出力モード(トーニング):肝斑への照射可能
- 2波長切替:症例に応じた使い分け
- ロングパルスモード:脱毛・血管病変にも対応
対応する疾患・施術
- シミ(老人性色素斑):532nmで表在に対応
- タトゥー除去:黒・濃紺は1064nm、赤は532nm
- 肝斑(トーニング):低出力モードで慎重照射
- くすみ・色ムラ:トーニングで全体的にトーンアップ
- あざ:太田母斑などの深部病変
- 毛包性表皮嚢腫の治療補助
治療経過
スポット照射のシミ治療は3〜10日でかさぶたが脱落。レーザートーニングはダウンタイムなしで、月1〜2回の頻度で5〜10回の継続が標準です。タトゥー除去は2〜3ヶ月間隔で5〜15回の照射が必要です。
- シミスポット:3〜10日でかさぶた脱落
- トーニング:5〜10回継続で効果実感
- タトゥー:5〜15回で薄化のピーク
- 長期:紫外線対策で再発予防
リスク・注意点
- 炎症後色素沈着(PIH):暗色化が起こる
- 白斑(色素脱失):トーニング過剰照射のリスク
- タトゥーの色変化:白・赤・肌色顔料は黒化のリスク
- 瘢痕:高出力照射での発生
- 肝斑悪化:通常モード誤照射で増悪
- かさぶたの自己剥離:色素沈着の原因
費用相場
シミスポットは1個3,000〜10,000円。レーザートーニングは顔全体1回1〜2万円、5〜10回コースで5〜15万円。タトゥー除去は範囲・色数で1〜10万円/回と幅広く、総額数十万〜数百万円になることもあります。
適応がある人・他の選択肢を検討すべき人
適応がある人:シミ・くすみが気になる/肝斑のトーニング治療希望/タトゥー除去希望/レーザー治療経験者でメンテナンス目的の方。
他の選択肢を検討すべき人:白・赤・肌色のタトゥーは黒化リスクのためピコレーザーや切除を検討。色黒肌は色素脱失リスクのため出力管理に経験のあるクリニックを選ぶことが大切です。
QスイッチYAGレーザーは多用途で歴史ある機器ですが、出力管理と適応判断に医師の経験が大きく影響します。皮膚科または美容皮膚科の経験豊富な医師のもとで治療設計を相談したうえで判断することをおすすめします。