瘢痕化
(ハンコンカ)

Scarring

瘢痕化とは、傷が治る過程で皮膚の組織が線維化し、跡として残る状態を指します。美容施術後の創傷治癒に深く関わる概念で、ケアの方法や体質によって仕上がりが左右されると考えられています。

瘢痕化とは

瘢痕とは、切開やレーザー、注射などによって生じた傷が治っていく過程で、皮膚の組織が線維化し、跡として残る状態を指します。美容医療においては、施術後の創傷治癒の最終段階にあたる重要なプロセスとして扱われます。傷が修復される際にはコラーゲンが新しく作られますが、その量やバランスによって、目立ちにくい瘢痕になる場合もあれば、赤みや盛り上がりを伴う瘢痕として残る場合もあります。体質や施術部位、術後のケアによって仕上がりには個人差があると考えられており、施術を検討する際にはあらかじめ理解しておきたい概念といえるでしょう。

期待される効果

瘢痕化のメカニズムを理解しておくことで、施術後のケアやトラブル対応において次のような利点が期待されます。

  • 施術後の創傷治癒の経過を把握しやすくなり、適切なケアにつなげられること
  • 赤みや盛り上がりなどの変化を早期に察知し、医師へ相談するきっかけになること
  • 瘢痕が目立ちにくくなるよう、保湿や紫外線対策などの対処を意識できること
  • ケロイド肥厚性瘢痕といったトラブルの兆候を見分けやすくなること
  • 施術前のカウンセリングで、自分の体質に合った術式やケア方針を相談しやすくなること

施術の流れ

瘢痕化そのものは施術ではなく、皮膚が傷を修復する自然な過程です。一般的には、まず傷ができた直後に炎症期に入り、出血や赤みがみられます。続いて増殖期へ移り、新しい組織やコラーゲンが作られて傷が埋まっていきます。その後、成熟期と呼ばれる段階で組織が安定し、徐々に瘢痕が目立ちにくく変化していくと考えられています。瘢痕が気になる場合の治療では、医師の診察を受けたうえで、外用薬やレーザー、注射などの方法から状態に応じて選択されるのが一般的です。ケロイドなどの体質が疑われる場合は、専門的な判断が重要になります。

施術後のケアと効果実感の目安

瘢痕を目立ちにくくしていくためには、傷が治る各段階に合わせたケアが大切だと考えられています。創部を清潔に保ち、刺激を避けながら経過を見守ることが基本となります。状態の変化には個人差がありますが、おおまかな目安として次のように推移するといわれています。

  • 施術直後〜1週間:炎症期。赤みや腫れがみられ、創部の保護を重視する時期
  • 2週間〜1か月:増殖期。組織が再生し、傷が埋まり始める時期
  • 2〜3か月:赤みが落ち着き始め、瘢痕が徐々に成熟していく時期
  • 半年〜1年:成熟期。瘢痕が安定し、目立ちにくくなっていくことが期待される時期

成熟期以降も、保湿や紫外線対策を続けることで、瘢痕の状態を良好に保ちやすくなると考えられています。経過には個人差があるため、気になる変化があれば自己判断せず、定期的に医師の診察を受けて状態を確認しておくとよいでしょう。

リスク・副作用

瘢痕化に関連して、次のようなリスクや副作用が生じる可能性があります。あらかじめ把握しておくとよいでしょう。

  • 傷跡の周囲に色素沈着が生じ、茶色っぽい跡が残る場合があること
  • 体質によってはケロイド化し、傷の範囲を超えて盛り上がる場合があること
  • 肥厚性瘢痕として、傷の部分が赤く盛り上がった状態が続く場合があること
  • 赤みが長期間にわたって残り、落ち着くまで時間を要する場合があること
  • 瘢痕の収縮によって、皮膚に引きつれ感や違和感が生じる場合があること
  • かゆみや軽い痛みなどの不快な症状を伴う場合があること

費用相場

瘢痕化そのものに費用はかかりませんが、気になる瘢痕を治療する場合には費用が発生します。外用薬による治療では1回あたり数千円程度から、レーザーや注射による治療では1回5,000円〜数万円程度が目安とされています。瘢痕の大きさや状態、治療回数によって総額は変動します。

費用比較の留意点として、提示される金額が1回分なのか一連の治療を含むのかは、クリニックによって異なります。瘢痕治療は複数回の通院が必要になることもあるため、総額や追加費用の有無、アフターケアの範囲まで含めて事前に確認しておくとよいでしょう。料金の安さだけで判断せず、診療内容や説明の丁寧さも含めて総合的に検討することがすすめられます。

向いている人・向いていない人

瘢痕の治療やケアは、次のような方の状況に応じて検討されます。

  • 過去の施術やケガによる傷跡が気になっている方
  • 赤みや盛り上がりを伴う瘢痕の状態を相談したい方
  • これから施術を受けるにあたり、瘢痕化のリスクを理解しておきたい方
  • ケロイド体質が心配で、事前に専門的な判断を仰ぎたい方
  • 一方で、傷ができて間もなく炎症が強い時期は、治療の開始時期を医師と相談する必要があること

瘢痕の状態や適したケアの方法は、体質や部位によって一人ひとり異なります。仕上がりには個人差があるため、自己判断で対処するのではなく、経験豊富な医師によるカウンセリングを受け、十分に相談したうえで方針を決めることをおすすめします。

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