抜糸
(バッシ)
Suture Removal
美容外科手術後に皮膚を縫った糸を取り除く処置。創部の安定後に行い、傷跡の仕上がりにも関わる重要な工程。タイミングは部位と手術内容で異なる。
抜糸とは
抜糸(ばっし)は、美容外科手術後に皮膚を縫った糸を取り除く処置のことです。創部の癒合が進んだ段階で、皮膚に残っている縫合糸を医師がピンセットと小ハサミで丁寧に抜き取ります。
抜糸のタイミングは手術部位と内容によって決まり、傷跡の仕上がりに大きく影響する重要な工程です。早すぎれば創が開く(創離開)、遅すぎれば糸跡が皮膚に残るリスクがあるため、医師の指示通りに通院することが大切です。
仕組み・特徴
美容外科で使われる縫合糸には吸収糸(自然に分解される糸)と非吸収糸(取り除く必要がある糸)があります。表皮を縫合する場合は仕上がりを優先して非吸収糸が使われることが多く、これが抜糸の対象となります。
- 顔の手術:5〜7日で抜糸(皮膚が薄く治癒が早い)
- 体の手術:10〜14日で抜糸(張力が強いため)
- 二重切開・眼瞼下垂:5〜7日が一般的
- 埋没法:留置糸のため抜糸は通常不要
- 糸リフト:吸収糸が中心で抜糸不要
美容医療での扱われ方
抜糸は施術の最終工程であり、抜糸後にメイクやスキンケアの再開、本格的な日常生活への復帰となります。二重切開、下眼瞼脱脂などの眼瞼手術では7日前後、輪郭・脂肪吸引などの体の手術は10〜14日が標準的です。
抜糸後数日は赤みが残ることがあり、紫外線対策とテーピングで瘢痕形成を最小限にするケアが推奨されます。抜糸時は局所麻酔は通常不要で、軽い違和感程度で済むことが多いとされています。
知っておきたいポイント
- 痛みは少ない:軽い引っ張られ感程度
- 所要時間は数分:縫合数によるが短時間
- 抜糸日は予約必須:手術後数日のスケジュール調整が大切
- 抜糸後すぐの強い摩擦は避ける:創部はまだ完成途上
- 糸を自分で抜かない:感染・創離開のリスク
抜糸後の傷跡は数ヶ月かけて成熟するため、UV対策と保湿、必要に応じてシリコンジェルやテーピングを継続することで、最終的な仕上がりが整いやすくなります。瘢痕の質は術後3〜6ヶ月の過ごし方で大きく変わるため、抜糸はゴールではなく経過の通過点と捉えるのが現実的です。
関連する施術・薬剤
- 抜糸が必要な代表施術:二重切開、下眼瞼脱脂、ptosis-surgery
- 抜糸不要の施術:埋没法、糸リフト(吸収糸)、レーザー・注入系全般
- 術後ケア:シリコンジェル・テープ、UV対策、保湿
- 瘢痕予防:トラニラスト内服、ステロイド外用
よくある質問
Q. 抜糸は痛い?
A. 多くの方は「軽い引っ張られ感」程度と感じます。糸を引き抜くときに少しチクッとすることはありますが、麻酔が必要なほどの痛みではないのが一般的です。痛みに弱い方は事前に医師に伝えると、丁寧に対応してもらえます。
Q. 抜糸日にメイクはできる?
A. 部位によりますが、抜糸直後は創部周囲のメイクは控えるのが一般的です。創部以外は当日からメイク可能なケースが多く、抜糸翌日以降に創部にも軽くメイクができるようになります。具体的なタイミングは医師の指示に従ってください。
Q. 抜糸日まで創部を濡らしても大丈夫?
A. 顔の手術ではテープ保護下で当日からシャワー可、創部を直接濡らすのは2〜3日後からというパターンが一般的です。具体的な指示は手術内容で異なるため、医師から渡される術後指示書に従い、不安なときは早めに問い合わせるのが安全です。
関連知識として知っておきたい場面
切開を伴う美容手術を検討するときは、抜糸日も含めた通院計画を事前に確認することが大切です。仕事や予定との両立を考慮しながら、安心して通えるスケジュールを経験豊富な医師とのカウンセリングで相談したうえで施術日を決めることをおすすめします。