真皮脂肪移植(鼻)
(シンピシボウイショクハナ)
Dermal Fat Graft (Nose)
そけい部などから採取した真皮と脂肪の複合組織を、鼻背や鼻先に移植してやわらかく自然な高さを出す自家組織隆鼻法。
真皮脂肪移植(鼻)とは
真皮脂肪移植(鼻)は、そけい部や下腹部などから真皮(皮膚の深層)と皮下脂肪をひとかたまりで採取し、鼻背や鼻先に移植する自家組織隆鼻法です。自家組織隆鼻の一種です。
組織がやわらかいため、鼻先のような薄い皮膚の下でも自然な丸みを出しやすく、シリコンやゴアテックスのような人工物特有の感染・露出リスクを避けられます。
作用機序
そけい部などを切開し、真皮と皮下脂肪をブロック状に採取します。真皮側に血流が乗りやすいため、皮下脂肪のみより生着しやすいのが特徴です。
採取組織を必要な形に整え、鼻背・鼻先に移植して縫合で固定します。一定割合が吸収されるため、やや大きめに移植してボリュームの目減りを見込みます。
期待される効果
- やわらかい自然な隆鼻
- 人工物特有の感染・露出リスクの回避
- 皮膚が薄い鼻先のクッション
- プロテーゼ抜去後のボリューム補填
- プロテーゼに抵抗がある方の選択肢
- アレルギー・拒絶反応がない
- 鼻背の小さな凹凸の補正
術式・施術の選択肢
- 鼻背オンレイ:鼻筋全体のボリュームに
- 鼻先オンレイ:鼻先のクッション・丸み
- プロテーゼ抜去後の補填:くぼみを埋める
- 採取部位の選択:そけい部/下腹部など
施術の流れ
リスク・副作用・ダウンタイム
- 移植組織の吸収(30〜50%程度)
- 採取部位の傷・違和感
- 左右差
- 感染
- 鼻背の輪郭の不整
- 大幅な高さは出にくい
- 再手術の可能性
脂肪注入との違い
自家組織の隆鼻には、ブロックで移植する真皮脂肪と、液体で注入する脂肪注入があります。
- 真皮脂肪移植:ブロックで形を作りやすい/傷ができる・侵襲やや大
- 脂肪注入:注射で手軽/形を作りにくく定着が不安定
形をしっかり作りたい場合や鼻先の補填には真皮脂肪、鼻背のごく軽度のボリューム補正には脂肪注入が向きます。
こんな方に向いている施術
- 人工物を入れたくない方
- 鼻先や鼻背に自然なボリュームを足したい方
- プロテーゼ抜去後のくぼみが気になる方
- 皮膚が薄く人工物の輪郭の透けが心配な方
- アレルギー体質が気になる方
- 小さな凹凸を整えたい方
ただし、これらに当てはまる場合でも、最終的な適応判断は医師の診察を経て行われます。自己判断ではなく、専門医のカウンセリングで自身に適しているかを確認することが重要です。
経験豊富な医師に相談を
真皮脂肪移植(鼻)は、採取量と移植デザイン、吸収率を見込んだ調整に経験が求められます。鼻整形の症例数が豊富な医師のもとで相談することが大切です。施術の適応・術式・リスクは一人ひとりの状態で異なります。カウンセリングで自分の状態・希望・ダウンタイムの許容度まで含めて十分に相談したうえで判断することが、納得のいく結果につながります。