トレチノイン
(トレチノイン)
Tretinoin
ビタミンA誘導体(オールトランス・レチノイン酸)の外用薬。表皮ターンオーバーの促進・コラーゲン産生・色素沈着の改善作用を持ち、ハイドロキノンと組み合わせて肝斑・シミ・小ジワ治療に用いられる。
トレチノインとは
トレチノイン(Tretinoin)は、ビタミンA誘導体(オールトランス・レチノイン酸)の外用薬です。日本では海外輸入または院内製剤での処方が中心で、シワ・シミ・ニキビ・色素沈着・毛穴の改善に幅広く用いられます。
表皮ターンオーバーの促進・コラーゲン産生・メラニン排出という多面的な作用を持ち、ハイドロキノンと組み合わせて肝斑・シミ治療に用いられるのが標準的な運用です。
仕組み・特徴
- レチノイン酸受容体(RAR)作用:細胞の遺伝子発現を調整
- 表皮ターンオーバー促進:古い角質を排出
- コラーゲン産生促進:真皮の若返り効果
- メラニン排出:シミ・色素沈着の改善
- ニキビへの効果:毛穴詰まりの改善
- 濃度バリエーション:0.025〜0.1%が一般的
A反応と使用の進め方
使用初期1〜2週間は「A反応」と呼ばれる赤み・皮むけ・乾燥が起こります。これは表皮ターンオーバー促進による正常反応で、徐々に肌が慣れていきます。低濃度から開始し、肌の状態を見ながら濃度・頻度を調整するのが一般的です。
- 1〜2週目:A反応のピーク(赤み・皮むけ)
- 1ヶ月:肌が慣れ、効果実感の始まり
- 3ヶ月:シミ・小ジワ・ニキビの改善ピーク
- 長期:使用継続で効果維持
リスク・注意点
- 強い赤み・皮むけ:使用初期のA反応
- 刺激感・ヒリつき:濃度・頻度で調整
- 妊娠中・授乳中禁忌:催奇形性のリスク
- 紫外線過敏:日焼け止め必須
- レチノイドアレルギー:稀な反応
- 使用継続のコスト負担:自費治療
費用相場
1チューブ3,000〜10,000円(濃度・量で変動)。月1チューブ程度の使用ペースが一般的で、ハイドロキノン併用時は月5,000〜15,000円程度のトータルコストです。
使用が向いている人・控えるべき人
使用が向いている人:シミ・肝斑がある/ニキビが繰り返す/小ジワが気になる/コラーゲン減少を感じる方。
控えるべき人:妊娠中・授乳中/妊娠を計画している/敏感肌で過去のA反応が強かった/酒さ・アトピー活動期の方は使用を見送るのが現実的です。
トレチノインは効果が大きい反面、A反応の管理と紫外線対策が前提の外用薬です。皮膚科または美容皮膚科の経験豊富な医師のもとで濃度・頻度を相談し、安全な使用計画を立てたうえで判断することをおすすめします。