老人性色素斑
(ロウジンセイシキソハン)
Solar Lentigo
紫外線の長期蓄積によりメラニンが沈着してできる代表的なシミ。30代以降に増え、境界明瞭な茶色〜濃褐色斑として顔・手の甲に出現する。Qスイッチルビー・ピコレーザー・IPLが標準治療。
老人性色素斑とは
老人性色素斑(Solar Lentigo)は、紫外線の長期蓄積によってメラニンが表皮基底層に沈着してできる代表的なシミです。30代以降に増え、境界明瞭な茶色〜濃褐色の斑として顔・手の甲・前腕などに出現します。
「日光性色素斑」「シミ」と呼ばれるものの多くがこのタイプ。ピコレーザー・Qスイッチルビーレーザー・IPLが標準治療で、レスポンスも比較的良好です。一方、肝斑との混在も多く治療法選択には鑑別が重要です。
なぜできるのか
- 紫外線の長期蓄積:UV-Aによる慢性ダメージ
- メラノサイト活性化:紫外線で過剰メラニン産生
- 加齢による排出機能低下:ターンオーバー遅延
- 遺伝的素因:シミができやすい体質
- 女性ホルモン:肝斑との混在で複雑化
- 炎症後色素沈着の蓄積:軽微なPIHの遺残
治療の選択肢
- Qスイッチルビーレーザー:濃いシミに高い選択性
- ピコレーザー:PIHが起きにくく短期照射可能
- IPL(光治療):複数のシミ・くすみに広く対応
- 外用薬:ハイドロキノン・トレチノイン
- 内服:トラネキサム酸・ビタミンC
- 肝斑混在時:トーニング系で慎重照射
治療後のケアと効果実感の目安
レーザー治療後は5〜10日でかさぶたが脱落し、その下に薄くなったシミが現れます。色は新陳代謝とともに徐々に整い、1〜3ヶ月で最終的な仕上がりになります。炎症後色素沈着(PIH)を起こすケースでは、トラネキサム酸内服やトーニング併用で対応します。
- 1週間:かさぶた脱落
- 1ヶ月:仕上がりの方向が見える
- 3ヶ月:最終的な薄化評価
- 長期:紫外線対策で再発予防
リスク・注意点
- 炎症後色素沈着(PIH):レーザー後の暗色化
- 肝斑との誤診:肝斑にQスイッチ照射で悪化
- 再発:紫外線対策不足で再出現
- 効果の個人差:体質・年齢・濃さで結果が変わる
- かさぶたの自己剥離:色素沈着の原因
- 悪性疾患の見落とし:境界不整なシミは要鑑別
費用相場
シミ1個あたり1,000〜10,000円(サイズ・濃さで変動)。IPLは顔全体1回15,000〜30,000円、5回コースで5〜15万円程度。トーニング併用は別途加算が一般的です。
治療を検討すべき人・経過観察でよい人
治療を検討すべき人:境界明瞭なシミが目立つ/メイクで隠しきれない/鏡を見るたび気になる/紫外線対策と並走で取り組みたい方。
経過観察でよい場合:境界が不整・色調が変化するシミは皮膚科での悪性鑑別が先。肝斑混在の可能性が高い場合は、まずトーニングや内服から開始するのが安全です。
老人性色素斑は治療反応が比較的良好なシミですが、肝斑との鑑別と紫外線対策が成功の鍵です。皮膚科または美容皮膚科の経験豊富な医師のもとで肌診断と治療プランを相談したうえで判断することをおすすめします。