歯肉退縮治療
(シニクタイシュクチリョウ)

Gum Recession Treatment

歯肉退縮治療とは、加齢や歯周病、過度なブラッシングなどで下がってしまった歯ぐきを回復させる治療の総称です。歯肉移植や歯肉再生療法などの方法があり、見た目の改善と歯の保護を目的に行われます。

歯肉退縮治療とは

歯肉退縮治療とは、加齢や歯周病、過度なブラッシングなどによって下がってしまった歯ぐき(歯肉)を回復させる治療の総称です。歯肉が退縮すると歯の根元が露出し、見た目の印象が変わるだけでなく、知覚過敏や虫歯のリスクが高まることがあります。治療では、退縮した部分を覆うように歯肉組織を移植したり、再生療法を用いて歯ぐきの位置を回復させたりします。原因や退縮の程度によって適した方法は異なり、歯科医師による診断のうえで選択されます。審美面と歯の健康面の両方を目的に行われる治療です。

期待される効果

  • 露出していた歯根が覆われ、歯ぐきのラインが整うことが期待されます
  • 歯根露出による知覚過敏の軽減が期待されます
  • 歯が長く見える印象の改善が期待されます
  • 歯根面の保護により虫歯リスクの低下が期待されます
  • 歯周組織の安定につながることが期待されます

施術の流れ

まずはカウンセリングと口腔内の検査を行い、歯肉退縮の原因や程度を確認します。歯周病が背景にある場合は、先に歯周治療を行うこともあります。治療方針が決まったら、必要に応じて局所麻酔を行い、退縮した部分を覆うように歯肉組織や再生材料を移植します。移植する組織は上顎の口蓋などから採取する方法が一般的です。縫合して固定したのち、治癒の経過を確認しながら数回の通院でケアを進めます。施術時間は範囲によって異なりますが、1回あたり数十分から1時間程度が目安となります。

施術後のケアと効果実感の目安

施術後は移植した歯肉が定着するまで、患部に強い刺激を与えないよう注意が必要です。処方された薬がある場合は指示に従って使用し、ブラッシングの方法についても歯科医師の案内に沿って行うとよいでしょう。効果の実感や経過には個人差があります。

  • 施術直後〜数日:腫れや違和感が出やすい時期です
  • 1週間前後:縫合部の状態を確認し、抜糸を行うことがあります
  • 1〜数か月:移植部が安定し、歯ぐきのラインが落ち着いてくる時期です

治癒後も、適切なブラッシングや定期的なメンテナンスを続けることが、良好な状態を保つうえで大切です。再び退縮が起こらないよう、原因となる習慣の見直しも検討するとよいでしょう。

リスク・副作用

  • 施術後の腫れや痛み、違和感が生じることがあります
  • 出血や内出血がみられる場合があります
  • 移植した組織が十分に生着しないことがあります
  • 採取した部位(口蓋など)に痛みや違和感が残ることがあります
  • 一時的に知覚過敏が強まることがあります
  • 細菌感染が起こる可能性があります
  • 仕上がりの歯ぐきのラインに左右差が生じる場合があります

費用相場

歯肉退縮治療の費用は、1歯あたりおおむね3万円〜10万円程度が目安です。治療範囲が広い場合や、複数の歯にわたる場合、再生療法を併用する場合は費用が変動します。保険適用となるかどうかは症状や治療内容によって異なるため、事前に確認しておくとよいでしょう。

費用比較の留意点として、提示される金額には麻酔代や術後の通院費、検査費などが含まれているかどうかを確認することが大切です。料金が安いという理由だけで選ぶのではなく、診療内容や説明の丁寧さ、アフターケアの体制も含めて総合的に比較検討することをおすすめします。複数の歯科医院でカウンセリングを受け、内訳を把握しておくと安心です。

向いている人・向いていない人

  • 歯根の露出が気になり、見た目を改善したい人
  • 歯ぐきの退縮による知覚過敏に悩んでいる人
  • 歯周病の治療を終え、歯ぐきの状態を回復させたい人
  • 重度の歯周病が進行中で、まず原因治療が必要な人は適さない場合があります
  • 全身疾患などで外科的処置に注意が必要な人は慎重な判断が求められます

歯肉退縮治療が自分に適しているかどうかは、退縮の原因や程度、口腔内全体の状態によって判断が分かれます。気になる症状がある場合は、自己判断で進めず、経験豊富な歯科医師のカウンセリングを受け、十分に相談したうえで治療方針を決めることをおすすめします。

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